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イギリスはなぜ紅茶を出す店が少ないのか?

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イギリスは紅茶の国というイメージがありますが、
3段のお皿とアフタヌーンティー、
といったホテルのようなかしまった形式ではなく、
気軽にいけるような、いろんな種類の紅茶を飲めるカフェといったお店は
ほぼ全く見当たりません
なぜ「紅茶の国」と言われるイギリスで
気軽に色々な紅茶を飲める場所があまりにも少ないのか、改めて理由を調べてみました。

  1. 紅茶の現地事情
  2. 理由1 「紅茶といえば」の定番がすでにあるから
  3. 理由2 紅茶を外で飲むのは「割高」だから
  4. イギリスでの紅茶の今後

紅茶の現地事情

コーヒーのチェーン店は、スタバ、Caffè Nero、COSTAなどなど、
ロンドンの中で、どこでも大体歩けば当たるくらいたくさんあっても、
紅茶を提供するカフェとなると、中心部で探せばやっと少しあるくらいで、
実はほとんどないのが現状です。
食べ物のバラエティのなさは想定の範囲だったものの
TwiningsやFortnum & Masonなどの発祥の国だから、
いろんな紅茶の種類が飲めるお店もいっぱいあるはず!と、
その点はかなり期待していたので、
大の紅茶好きとしてはとてもがっかりした記憶があります。

また、そもそも普通のスーパーに行っても、ブラックティーと呼ばれる種類でいうと、
一般的な、いわゆる普通のブレンドの紅茶は多くあっても、
例えば女王がお気に入りと言われているキームンなど、違う種類はほとんど置いていません。

カフェ以前に、そもそも色々な種類の紅茶を選ぶ機会は意外と限られている印象です。

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理由1 「紅茶といえば」の定番がすでにあるから

そのような現地事情の中で、
色々な紅茶を提供するカフェが少ない一つめの理由としてあげられるのが、
イギリスでの一般的な紅茶の消費のされ方が、
そもそも種類で選ぶという飲み方ではない
ということです。

家庭でのよく見られる飲み方としては、

  1. PG Tipsやyorkshireteaなど、主要メーカーのティーバッグを使う
  2. 電気ケトルで沸かした水で入れる(電圧が高いので、すぐにお湯が沸きます)
  3. 濃く出た紅茶にミルクを入れる

という、簡易的な入れ方をして、手間をかけずにさっと入れて飲むのが主流です。

ちなみにミルクを入れるのは、イギリスの硬水で入れる紅茶には
薄い膜のようなものが浮かぶので、それが見えにくくなるから、とも言われていますが、
とにかく、濃い紅茶のミルクティーが定番なので、
どこかの家にいって「tea」というと、デフォルトのようにしてでてきます。
(UKtea & infusions associationの調べによると、98%がミルク入りで飲むとのことです。)

そのようにして1日でその濃く入る紅茶を何杯も飲むので、
ティーバッグもひもがついていない簡素な作りになっていて、
飼料みたいなサイズの袋に〇kgの単位で入ったティーバッグも
小さめのスーパーで見かけるくらい、とにかく大量消費が前提になっています。

インデペンデントの記事(2021年)によれば、1人当たりでは、1日に平均で4つのティーバッグを使っていて、年間610億!ものティーバッグがイギリスで消費されているとのことでした。

そのように、常に大量に常備されてる定番の味をミルクを入れて飲む
ということがデフォルトなため、
紅茶の消費量が多いとはいっても、色々な種類や味から選んで飲むということが、
元々メインの選択肢にはいっていないことがまずあげられます。

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理由2 紅茶を外で飲むのは「割高」だから

2つ目の理由としては、こちらの記事でも指摘があるように、
簡易的に入れてさっと飲むことが一般的なイギリスにおいて、
紅茶=熱湯にティーバッグを入れただけの、全く手間がかかっていない安い飲み物
というイメージが根強くあることが、
紅茶のカフェでの提供が広がりにくい理由としてあげられます。

そのため、カフェで3ポンド(450円程度)も払って紅茶を飲むということには割高感があり、
逆に、コーヒーの場合は専用のマシンをつかっていて、
家で飲むよりも美味しいものが飲める、という価値観がすでに浸透しているため、
外で購入して飲むことに抵抗がない、ということです。

実際には、紅茶をおいしく淹れるためには
種類によって温度や入れる時間を調整したり、
ダージリン、アッサムやウヴァ、、など、
産地や茶葉によって、ブラックティー自体の値段も味も全く異なるものの、
どちらかというと、カフェで出すとしたら
ただお湯をいれるだけじゃない手間をもっとかけるべき」という考えが主流のため、
なかなか浸透しないようです。

イギリスでの紅茶の今後

実際にイギリスでの紅茶の市場としては、
紅茶の購入額は年々減ってきていることがあげられ、
今まで一般的だった紅茶の消費の仕方自体がだんだん変わってきているようです。

それと反比例するように、ハーブティーや、
フレーバーをつけた緑茶などの売り上げは年々増えており、
紅茶ではありませんが、
他の種類のお茶を選ぶことに関心をもつ人々が増えていることが読み取れます。
実際スーパーに行くと、
「普通のお茶」である定番のブラックティーのすぐ近くには、
ミントやレモンジンジャー、ラズベリーなどの
さまざまなハーブティーが並び、お茶の棚の半分を占めています。
紅茶で有名なtwinningも、むしろそちらの方に注力しているようで、
種類も豊富に販売していて、定期的に新商品も出しています。
(たまに不思議な味のハズレもありますが、、)

なので、現状としてはハーブティーや緑茶の話に止まりますが、
そこから「バラエティがある中からお茶を選んで飲む
というスタイルがさらに広まっていって、
かつ、「どれだけこだわりを持って淹れている」
という価値観をカフェ側が消費者に上手く伝えてゆくことができれば、
その時には、紅茶も、外で色々な種類から選んで飲むことにも
つながってゆくのかなと思います。

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