Figmaのバリアブルの使い方とデザイントークンの話

Figmaのバリアブルの使い方とデザイントークンの話
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Figmaのバリアブルって何?

2023年の7月から出た比較的新しめの機能です。
再利用可能であり、複雑なデザインシステムも管理することがしやすくなっています。

今も進化していく途中のようですが、
4項目の設定が可能となっています。(2024年9月時点)

  1. Color (色)
  2. Number (数字)
  3. String (文字)
  4. Boolean (true / false、真 / 偽の2つの値をとる )

例えば、有料プランの場合、

  1. デバイスサイズごとに、余白のサイズを切り替え
  2. ダークモード/ライトモードで色を切り変え
  3. 複数言語ごとに表示を切り替え

といった設定も可能です。

Figmaのバリアブルとスタイルの違いは?

元々あった設定項目であるスタイルと何が違うの?ということですが、
公式サイト公式動画によると、

バリアブルのみの特徴として、

  1. バリアブルから、他のバリアブルやスタイルを定義可能
  2. 複数のモードでのテーマ設定が可能
  3. 使用方法を指定するための、スコープ設定が可能
  4. コード構文の設定が可能
  5. 単一の値のみ扱う 例) #ffffff

スタイルのみの特徴として、

  1. 複数の値も扱うことが可能 例)グラデーションの値

となっています。

つまり、どちらでも値の管理はできるけれど、

  1. 条件ごとのバリエーションを用意したい
  2. 1つの値を変え、それを参照する部分も一括で反映したい

といった場合は、バリアブルを使った方が結局管理しやすい、
ということが言えると思います。

Figmaのバリアブルの基本的な設定方法 〜色〜

色や余白などを決めたファイルを用意したら、バリアブルをつくっていきます。

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バリアブル機能それぞれの名称

Figmaの画面右にある Local variables(バリアブル)の項目をクリックして出る画面の名称は、それぞれ下記のようになっています。

Figmaのバリアブルの使い方とデザイントークンの話

バリアブルの基本的な設定方法

まず、色を例とした基本のバリアブルのつくり方についてです。
こちらの公式動画を参考にしました。

1 バリアブルの名前と値を定義

最初に、Figma画面右にある Local variables をクリックしたら、
タブからColorを選びます。

下部の「+Create Variable」から新規項目をつくり、
名前と値をどんどん付け足していきます。

2 新規グループを作成

同じグループにしたい項目を全て選択し、
右クリックで新しいグループを作成します。
名前は、 / を入れると階層を分けることができます。
例えば、Color/Grayとすると、
左メニュー項目では、Color の下層にgrayという表示になります。

3 別のバリアブル登録方法

他の方法でも同様の登録をすることができます。

色を直接クリックして、Variableの項目から、例えばColor/Gray/50と書いても、
同じように登録することが可能です。

Figmaのバリアブルとデザイントークン

ここまで定義した基本の色情報は、デザインに直接使われることはなく、
デザイントークンという方法に基づいて、
さらに設定を追加していきます。

デザイントークンとは?

デザイントークンとは、デザインシステムにおける役割の中で、
最小単位の構成にあたります。
(各コンポーネントを分解していったら行き着く先?といったイメージ)

  1. テザイントークンのコンセプトについての動画

例えば、「色」「フォントサイズ」「余白」など、それぞれの数値、値に役割を与えることで、だれがみてもわかりやすく、管理がしやすくなることを目的としています。

詳しい仕分け方法については奥が深すぎるので
また改めてアウトプットをしたいと思いますが、
デザイントークンは、ざっくりとこのような階層になっています。

1valueもしくは Raw Value
実際の値。
例) #333333 , rgba(255, 255, 248, 1)
2Primitive Tokenもしくは Global Token、Base Tokenとも呼ばれる。
値自体を含むトークンのこと。
例) Pink 400 , Neutral 200
3Semantic Tokenもしくは Alias Token、Brand Tokenとも呼ばれる。
「ボタンの背景色」や「エラーメッセージの文字色」など、
どのような場面に使うか、特定の意味を持たせたトークンのこと。
例) Color-cta
3Component specific Token3より、さらに具体的に用途を表したトークン のこと。
例) Color-background-button-primary-Hover
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Figmaのバリアブルの管理

この階層分けを頭に入れつつ、
さきほど定義したPrimitive Token( Neutral 200など)を管理していきます。

コレクション名変更

まず、バリアブル画面上上部の三点リーダーの項目から、Renameを選択して
先ほどのcollection 1の名前を、「Primitive」に変更します。

Semantic Tokenを設定

次に、先ほどの三点リーダーの項目からCreate collectionを選択して、Tokensという名前で、
新規Collectionを作ります。

こちらのTokensのコレクションのなかに、テキスト用はこの色、ボーダー用はこの色など、
先ほど設定した色を指定して、用途の意味に基づくSemantic Tokenを定義していきます。

全部定義したら、さきほど同様に、同じグループにしたい項目を全て選択し、右クリックで
新しいグループを作成します。
例えば、Textのグループ、Borderのグループ、と指定すると下記のようになります。

Semantic Token を設定するメリット

なぜ段階を分けるのか?ということですが、
分けるメリットとして、たとえば、

  1. Text-secondary やBorder-primaryの値 Color/Gray/700
  2. Color/Gray/700 の値 #454551

としたとき、
Color/Gray/700 の色の値だけ変えれば、
それを指定しているText-secondary やBorder-primaryは
一括で変更することができます。

Figmaのバリアブルの基本的な設定方法 〜数値〜

ここまで、色のバリアブルについてでしたが、
余白などでも同じです。

バリアブルの左上で「Primitives」のCollectionを選択します。
画面下の+Creative variables から# Number を選び、
Primitive Tokenとなる、数値の値と名前を設定していきます。


すべて追加後、まとめたい項目を全選択したら、
右クリックから新規グループを作成し、名前をSpacing とします。

次に、Semantic Tokenを定義します。
左上でToken を選択したら、下部の「+Creative variables」を押して# Number を選択し、
xs、sなど余白の大きさ別に、さきほど設定した値を指定していきます。

Figmaのバリアブルの使い方とデザイントークンの話

すべて設定し終わったら、先ほど同様に、
まとめたい項目を全選択、右クリックで、新規グループを作成し名前を設定します。

Figmaのバリアブルとモード変更

こちらは有料プランのみなので詳しくは省きますが、
ライトモード/ダークモードなど、
モードごとに色や余白などの設定を指定することも可能です。

既存の列の名前を「Light」として、右の方にある+をクリックして列を追加します。
新規の列の名前を「Dark」としたら、Darkの場合の色をそれぞれ指定していきます。

設定後、モードを変えたいフレームを選択したら、
Figma画面右にあるLayerの設定アイコンから、Change Variable modeを選び、
Dark / Lightを切り替えます。

Figmaのバリアブル まとめ

以上、デザイントークンの考え方に基づいて、
Figmaのバリアブルの基本についてご紹介しました。

トークンを作成するのに、
手動以外の方法としてプラグインを使った方法もあるので、
そちらも別の機会にあらためて深めていけたらと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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